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事業案内

結核予防は婦人の手で

結成以来の婦人会の信条です。

■会長 ごあいさつ

会長 木下 幸子

 本協議会(以下通称結核予防婦人会)結成の発端は、昭和25年長野県のある小学校で結核の集団感染が発生したことが社会問題となり、母親たちが改めて結核のおそろしさを知り、家庭から地域から結核を追放しようと立ち上がったことでした。そしてその輪が全国各地に広がり各都道府県、政令指定都市に結核予防婦人会が誕生し、昭和50年には全国結核予防婦人団体連絡協議会が発足、昭和52年には社団法人となり、平成24年には現在の公益社団法人に至っています。

 結核予防婦人会は、昭和26年の結核予防法制定以来、結核予防会総裁であられました 秩父宮妃殿下やその意思を引き継がれた秋篠宮妃殿下のご指導を仰ぎ、官民一体となった取り組みが全国的に展開されました。

 その結果、年間の新規登録患者数は減少しましたが、欧米諸国と比較しますと、日本は依然として罹患率の高い中蔓延国であり、結核は我が国における主要な感染症として引き続き十分な対応が必要不可欠です。そこで私たちは御殿場講習会を継承した中央講習会をはじめ、地区別講習会等への参加をとおして結核に関する最新知識を学び、結核予防知識の普及に努めなければなりません。またいつまでも健やかな生活を送るために、生活習慣病や、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の普及啓発にも力を入れ、「いつまでも元気で長生き」をスローガンに自分の健康は自分で作るという国民運動を展開すること、併せて健康づくりに対する女性の役割を再認識し、さらに活動を強固なものにすることは今を生きる私たちの責務だと思います。

 今後とも皆様方のご活躍、ご健勝を祈念いたしますとともに、「世界の結核を婦人の手でなくす」という共通目標に向かって、より一層のご協力をお願いいたします。

平成28年3月
公益社団法人 全国結核予防婦人団体連絡協議会
会長 木下 幸子

■主な事業

本会が結核予防会と連携、協力のもとに実施している主な事業は、次のとおりです。

1.結核予防全国大会の後援
昭和24年以来、毎年開催されている結核予防全国大会は、平成11年から世界結核デーの3月24日を中心とした日に行われています。この大会には全国の結核予防関係者が参集して、開催地の都道府県民をはじめ全国民の結核予防に対する関心を高め、結核予防活動の具体的な進め方や当面する結核に関する諸問題を検討します。さらに大会決議・宣言を行い、その実施を、政府、国会に要望しています。結核予防婦人会は大会の運営に積極的に参画しており、大会の一環行事として定時総会を開催し、一般を対象に結核の普及を目的とした分科会及び大会式典に、地元婦人会を中心に約千名内外の会員が出席しています。
2.結核予防関係婦人団体中央講習会の開催
毎年1・2月に、結核を主とした公衆衛生知識の向上と会員相互の情報交換や交流、親睦などを目的として、東京で1泊2日の日程により開催しています。
3.全国7地区での結核予防関係婦人団体幹部講習会の開催
北海道・東北・九州では毎年、関東甲信越・東海北陸・近畿・中国四国では隔年に地区別研修会を開催しています。
4.結核予防週間の共催
結核予防の教育・広報資料やリーフレットを製作、配布し、また複十字シール運動の普及を図るため、全国一斉街頭募金を実施するなど、各種のキャンペーンを行っています。
5.複十字シール運動の後援
複十字シール運動の普及に積極的に取り組み、婦人会の募金額は募金総額の30%近くを占めています。
6.国際協力
結核予防会が実施中のカンボジア王国結核対策プロジェクト資金の造成にシール運動を通して協力、それに関連して同国結核対策スタディツアーへの参加会員を推薦し、さらに結核予防婦人会独自の事業として、同国への資金援助をしています。
7.教育広報誌『健康の輪』の発行
結核・公衆衛生全般の知識の普及と向上及び会員相互の連携を深めることを目的として、3・7・11月の年3回、各3万部を発行し、全国の婦人会、結核予防会支部、厚生労働省、都道府県、市町村、保健所などに配布しています。

■前結核予防会総裁秩父宮妃殿下のご実績

秩父宮妃殿下は、昭和14年に結核予防会設立とともに総裁に就任され、56年間にわたり結核予防事業発展のため献身的にお尽くしになりました。 また、結核予防事業に果たす婦人の役割を重くお考えになり、結核予防関係婦人団体の育成、強化のための大会や研修会などには全国各地へお出ましになりました。

結核予防会は妃殿下のご遺徳を偲び、結核予防会へのご遺贈金を原資として、結核予防に大きな功績があったと認められる個人又は団体を表彰し、結核予防の一層の推進を図ることを目的に、平成10年、「秩父宮妃記念結核予防功労賞」を創設しました。

■結核予防会総裁秋篠宮妃殿下のご動静

秋篠宮妃殿下は、平成6年4月15日に結核予防会総裁に就任されました。

妃殿下は、皇族としてのお立場から、宮中行事、社会福祉、学術、スポーツ、国際親善などいろいろなご活動をされて極めてお忙しい日々をお過ごしですが、 故秩父宮妃殿下の結核予防事業に寄せられたお心を継承されて、内外の結核問題に深い理解をお示しになり、結核予防全国大会、結核予防事業資金寄付者感謝状贈呈式、結核国際研修生との懇談会などの諸行事にご臨席になっています。

さらには、毎年東京で開催されている結核予防関係婦人団体中央講習会には、開講式にご臨席いただき、ねぎらいと励ましのお言葉を賜っています。

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