<解説>
途上国では、いまだに結核への偏見が根強く、正しい治療や予防を進めることが難しいという状況の中、インドネシアの農村で結核に侵された一人の母親が周りの人々に励まされながら病気を克服していく姿を通して結核予防への大切さを訴えた作品で、結核予防会が国際協力活動の一環として、複十字シール募金を原資として、インドネシアの人たちのための結核予防映画を、インドネシア語版と英語版で制作した。
当時、世界の結核患者は1千万人を超え、そのうち約350万人が死亡。その大半は、映画の舞台となったインドネシアなどの途上国が占めていました。一方日本では、結核対策が強力に推し進められた結果、高度蔓延国から中等度蔓延国に移行しつつあった頃で、日本の人たちにも複十字シール募金の活動が海外の結核対策に役立てられていることを日本語版で伝えています。