3月24日の世界結核デーにあたり、結核予防会総裁を務められ、国際結核・肺疾患予防連合の名誉会員であられる秋篠宮皇嗣妃殿下よりおことば(英文)を賜りました。
ここに、日本語版を掲載いたします。
医療関係者の皆様のご尽力により、COVID-19の深刻な影響からめざましい回復を果たしたことに、心から敬意を表します。COVID-19の予防と治療に大きな進歩が見られる一方で、結核はいまだに多くの国や地域で主要な死亡原因であり、人々の苦しみの大きな要因となっています。
また今日、感染症だけでなく、紛争や戦争、地震や水害などの脅威にさらされている方も大勢いらっしゃいます。このような大変な困難に直面する人々に心よりお見舞いを申し上げますとともに、そうした人々の命と健康を守るため、自らも困難な状況にありながら尽力を続けられているすべての医療関係者に感謝の意を表します。
結核は世界中でいまだに深刻な課題ですが、他方で明るい話題もあります。電気のないところで撮影できる電池式X線ユニットや有望な段階にあるより効果の高いワクチンなど、新たな技術の開発です。このような技術が広く活用され、すべての人々、特に子どもや女性、高齢者のような弱い立場にある人々が結核から守られ、その技術の恩恵を受け、より良い結核の診断、予防と治療を受けられるようになることを願っています。
世界結核デーにあたり、皆でしっかり力を合わせ、結核をなくしていきましょう。
“Yes, We can end TB!”