世界結核デー総裁おことば

2025.03.24

3月24日の世界結核デーにあたり、結核予防会総裁を務められ、国際結核・肺疾患予防連合の名誉会員であられる秋篠宮皇嗣妃殿下よりおことば(英文)を賜りました。

ここに、日本語版を掲載いたします。

世界結核デーは、世界の人々が結核を終息させる決意を新たにする日です。

「最近の世界や国別の結核対策についての統計は、各国がCOVID-19のパンデミックによる停滞から結核対策を進めるため、あらゆる努力をされていることを示しています。この大変厳しい状況の中で、医療や公衆衛生の質を維持するために、力を尽くされている皆さまに深く感謝いたします。

DOTS戦略はWHOが1994年に提唱し、30年以上にわたり世界で実施されてきました。そしてDOTSとそれに続く結核戦略は、世界の多くの尊い命を結核から守ることに役立っています。

しかし、人材と予算の不足や自然災害、紛争などによって、医療を受けることが難しい国や地域もあります。結核は最も弱い立場の人々が罹りやすい病気であり、誰もが感染する可能性のある病気でもあります。私たちが協力して、固い決意をもってのぞむことが大切です。

国連SDGsと結核終息戦略の目標である2030年まで、あと5年しかありません。世界から結核の流行を終わらせるために、一人ひとり、どのコミュニティも取り残されないように、取り組んでいくことが重要です。

私たちは、結核をなくすために取り組みを進め、力を尽くし、行動していきましょう。」